海と劇場、ときどき本棚

2018年の7月に爆誕した何をするのかを模索しつづける会社「ひとにまかせて」代表のブログです

空は、

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空はこんなに蒼いし、

川面はこんなのおだやかなんだけど、

 

理念や目的が共通でも、ライフスタイルが違う人とは一緒に戦えないのか。

ぼくが着る服は自分で決める。

ぼくのふるまいは自分で決める。

個よりもチームといいながら、チームは結局誰かの個の押し付け。

人間はめんどくさいなあ。

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観客論

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「面白い」ってなんだろうとか「エンタメ」ってなんだろうとか、なんか考えちゃう今日このごろ。
そしてお客さんが期待するものを提供するのか、想像を超えるものを見せるのか。
演劇の面白さってどこにあるのかも考えてしまう。

 

押し付けになるのはいいことではないけど、理想を追い求めないと新しい表現なんて生まれない。

とはいえ、固定ファンのついている俳優や劇団にとって、ファンのイメージを裏切るのはリスクが高い。
作り手がその折り合いをどうつけるのかは難しいし、見る側も人によってまるで違う印象を受ける。
誰もがチャレンジを評価してはくれない。結果ではなくチャレンジそのものにマイナスな評価をするひとだってたくさんいる。
その評価のブレを作り手が飲み込めるかどうか。

 

ある意味でマッチングが上手くいってないからこそ、作り手と受け手でズレが生まれてるのだし、さらに言うとそれはPR自体の問題かも。

演劇というジャンルの幅の広さがここではトラブルの元。

 

そのあたりも含めて作品と観客、俳優と観客とのコミュニケーションをどうデザインしていくのかみたいなことはもっと注目されてもいいのかなと思う。

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よく勘違いされるのですが、

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アウトドアなひとと思われるのですが、ぜんぜんそんなことはありません。

ゴリゴリのインドア派です。

テントとか寝袋とか持ってないし、そんなので寝たくありません。

壁と屋根がある場所でしか夜を過ごしたくありません。

 

友達多そうとか人付き合いうまそうとかよく言われますが、全くそんなことはなくて。

基本的にはコミュ障です。

そして謎のこだわり が強くて、受け入れられないこともたくさんあります。

 

積極的に人生を切り開いてきたみたに思われてますがそんなことはありません。

舞台照明の仕事はアルバイト感覚でやってたら次々とオファーが来て、自分でもよくわからないまま続けていつのまにかご飯を食べられるようになりました。

帆船はたまたま一度お客さんで乗ったらスカウトされて手伝うようになって、気がついたらあちこちで航海していました。

 

期待を裏切ったり、不義理をしたり。

たくさんたくさんしてきて、顔を合わせられない人もたくさんいて。

 

それでも、なんとなく楽しくやれたりもしてます。

なんか、人間はちゃんとしなきゃいけないみたいな風潮が強くなってますが、人生ってそんなもんですよ。

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いちばん稼いでいたのは30代前半です

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こんな記事がちょっと話題になってるようです。

マンガ家になろうとしたときに周りのひとから否定的な意見を言われたことについてのコラムです。
nlab.itmedia.co.jp

 

否定的な意見を言う人の感覚もわからないではないなあとも思うし、「プロ」と言ってもピンキリでどのあたりにたどり着きたいかの感覚も違うんだろうなあと思います。

 

ぼくも「舞台照明ディレクター」という割と珍しく、少しはクリエイティブなお仕事をしています。

たまに舞台照明業界で働くにはどうしたらいいですかって相談されることがありますが、相談に乗る前に「職業としてはお勧めしません」と断ってから話を進めます。

 

いろいろと普通の仕事とは違う難しいところがあって、労働時間とか労働環境みたいな比較的わかりやすい部分だけではなく、業界の雰囲気を知らない人にはうまく説明できない闇みたいなものもあって、とにかく普通に就職する気持ちだったり、華やかな雰囲気にあこがれてくるのなら、かなり衝撃を受けますよとは伝えます。

 

ぼくはいま50歳ですが、いちばん稼いでいたのは30代前半です。

そして高校の同級生たちと比べると、収入は半分くらいしかありません。

いまの仕事でもっと収入を得ることもできますが、それはそれでやりたくない仕事を増やすことになるんですよね。

 

20代でこの仕事を始めた時点でこうなるんじゃないかって想定はしていて、まあそれでもいいかと思ってました。

ただ人によってはキチンと一人前になって仕事を続けていたものの、結婚や介護などのタイミングで辞めてしまうひともたくさんいます。

労働時間とか収入とか、世の中の普通からは離れた部分が多いので、周りから理解が得られなかったりすることが多いようです。

 

生き方はひとそれぞれでぼくが口をはさんだり決めつけることではありませんが、安易に人に勧めるのもどうかなあとは思います。

たとえ好きなことでも「仕事」にしてしまうと何かが変わってしまうこともあります。

記事で紹介されているひともどのくらいの収入があるのか、やりがいのある仕事できてるのか、余計な心配をついついしてしまいます。

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リハーサル映像公開してます

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ゴールデンウイーク、何それ?って感じで劇場に籠もっています。

「即興演劇」(インプロ)というその場で物語を作る、少し変わった作品。

 

主催、製作サイドの考え方なんですが、演劇作品って内容がわかるような情報を出すのを嫌うところが多いのです。

作品としてキチンと完成したものを見てもらいたいので、未完成のものや細切れにしたもの、舞台美術や衣装の公開はNG。

なので、本番についている作品の内容についても書けないことが多いのですが、いま関わっている団体さんは情報は積極的に公開していこうというスタンス。

なので、本番前に本番と同じ条件で行う最終リハーサルをなんと全編公開しています。

 

自分が照明デザインをしている作品を映像で見てもらえる機会も少ないのでご覧になっていただけるとうれしいです。

即興演劇って何?というかたやそもそも演劇なんてみたことないという方もぜひぜひ。

ストーリーの2割くらいは台本があって8割位は即興です。

登場人物もその場で決まるシーンもあります。

どこが即興か分かりますか?

 


リハーサル公開】第14回公演「シュウマツの予定。」【舞台映像】

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絶対に自分に向いてないと確信できる場所で暮らしていること。そして幸せなこと。

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身体を動かすことは好きではないし、手先が不器用で根気がないのでなにかを作ることに向いてない。

人見知りでわがまま。

友達と旅行に行くと喧嘩別れするし、チームで動くのはキライ。

 

なのに、ひとりではできなくて、汗をたっぷりかかないとできない、舞台と帆船で生きているというのも、なんでかなあって思うんだけど。

いま関わっているお芝居は即興で物語を紡ぐ。

13人の登場人物の物語がひととおり語られたあと、最後のシーンで偶然選ばれた2人だけが物語の続きを演じることができる。

 

語る場が与えられない物語がとても気になるのだけど、人生ってそんなもんだよね。

そして訪れる大きな選択。

どうしてその答えを選んだのか。

本人にも説明できないこともある。

人が生きるってそんなこと。

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はじめて、

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はじめて、

 

キスしたときの大好きな彼女の体温や匂いをハッキリと覚えている。

ホコリ臭い小さな劇場でお芝居を見たときの驚きと熱も。

 

友達とふたり、海辺で夜明かししたときに話したことを覚えている。

マストのテッペンで360°、海しかない景色を見たときの心の震え。

 

なにもかもが悔しくて眠れなかった夜のことも。

ささいだけれど真っ直ぐな想いがが届いた喜びも。

 

小さな漁港の夜明けとか、大西洋の上に広がる満点の星空とか。

見たものや感じたことはいまでも心に染み付いている。

 

日付とか、年号とか、そんなことは覚えてないけど。

大切に生きているつもりだけど。

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忘れてなかった

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写真がそれほど得意ではないので、特に20代のものはほとんど残っていない。

偏屈でプライドばかり高くてそれでいて臆病で。

そんな20代だった気がする。

 

帆船に乗るようになって人に写真を撮ってもらうことが多くなった。

とはいえ、アルバムに丁寧に並べるような趣味もなく、もらった写真はまとめて袋に突っ込んで棚の隅に放っといてただけ。

 

大学にいる間からフリーランスの舞台照明家として働いていた。

学校で勉強したわけでも、師匠に教えてもらったわけでもなく、ただ見よう見まねで劇場で暮らしていた。

それはやっぱりとてつもなくストレスフルな日々で、そこで過ごすなかでなにか大事なものを忘れてしまった。

そんな感覚がいまでもあるのだけど。

 

ちょっとした事情があって、残っていた写真を整理してみた。

帆船のデッキや港にいるときの写真。

自分でも思ってなかったいい表情をしているのが何枚かあって。

 

なんだよ、自分では気がついてなかったけど、案外楽しくやれてたんじゃん。

海で暮らしていたから、劇場でもうまくやれるようになった。

ふたつの世界を持っていたから、穏やかに生きてこられた。

心の底からそう思える。

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世界一と出会った日

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受験する大学を決めるタイミングでやりたいことなんてわからなかった。

将来、どんな仕事をして、どんな人になりたいのか、具体的に想像することなんてできなかった。

だから、「日本一、いろんな人に出会えそう」という基準で大学を選んだ。

そして案の定、謎な出会いを繰り返し道を踏み外していまに至る。

 

序列や権威なんてどうでもいいと心底思っている割には、「王道」にこだわるところがあった。

頂点を目指したいわけではないし、そこに向かって努力することはある意味で無駄が多いと思っている。

ただ、一番の場所がどこにあって、自分がそこからどの方向にどのくらい離れているのか。

それは常に把握していたいなあと思う。

 

いまの「一番」はしょせんは積み上げられた過去に過ぎなくて、これからも有効かどうかはわからない。

それでも新しい場所に行くためにはいまの最高を知っておくことは大切だし、そこを目指せるだけのスキルを磨いたところで損するわけじゃないし。

 

いまの社会だとそこをスキップして違う場所を目指す人もたくさんいる。

そしてそういう生き方も十分に可能になったのかもしれない。

だけど王道を歩くことでしか見えないものも確かにあって。

王道を歩いてきたから得られる強さも。

 

戦わなくてはいけない相手の姿はちゃんと知っておきたい。

自分が自由でいられるために。

 

帆船に乗るようになって3年ほど経ったころ、ヨーロッパの帆船イベントに参加した。

「セイルアムステルダム」という五年一度の世界最大の帆船まつり。

三年の間に、日本では二隻の帆船で何度も航海を繰り返し、一端の帆船のりのつもりだった。

でもそんなの一瞬で吹っ飛んだ。

ぼくは帆船のことなんてなにも分かってなかった。

帆船はこの国では歴史であり文化であり、そしていまもまだ生きていて。

「世界一」と出会うってそういうこと。

26日のイベントではそんな話もできればと思っています。

 

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言葉のちから

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先日のブログで、ある航海に一緒に乗ったテレビ局のディレクターさんが、参加者よりも新人乗組員のほうがドラマになると言われたことを書きました。

同じ体験でも視点が変わるとまるで違う物語になるんだなあと、いまさらながら考えさせられました。

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そういえば、2000年に帆船で大西洋を 横断したのですが、その航海記を書いて小さな文学賞をいただいたことがあります。

これもブログに書きましたがぼくから一緒に航海したみんなに贈り物をするような気持ちで書きました。

つまり、完全にぼくとそして航海をともにした参加者たちの物語だったのです。

 

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そしてふと思い出したのですが、その航海を企画した大阪港振興協会でも航海の記録を書籍にして出版していました。

 

「小さな帆船、大きな世界」というこの本は世界一周航海についてプロのライターさんが書いたドキュメンタリーです。

実際に航海に乗船したわけではなく、航海に携わった乗組員たちへのインタビューがその中心になっています。

これはこれでとても面白い本。

よく知っていると思っていた乗組員の別の一面をうかがいしることができるし、航海中に起こったエピソードについても詳しく書いてあったり。

読み比べてみると同じ航海でもまるで違った印象になります。

言葉は面白いですね。

 

そんなわけで4月26日にはその大西洋横断航海を語るトークショーも予定しています。

どこに視点をおいてお話しようか、いろいろと考えていますので、ご興味ある方はぜひ!

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